僕は幸せになっちゃいけなかったのかな?

 君のことが好きだった。
 好きで好きで、たまらなかった。
 大好きで、どうにかなってしまいそうだった。
 だから、君に告白した。

 振られたらどうしよう。
 告白したら、君との関係が変わってしまう。

 不安で仕方なかったけど、君は頷いてくれた。僕の彼女になった。

 同じ部活で競い合ったり、放課後手をつないで歩いて帰ったり、公園でベンチに並んで座って、引っ付いたり、図書館で勉強したり、いろんなことをした。
 楽しかった。

 僕は楽しかったけど、何がダメだったのか、別れを切り出された。
 友達に戻ろう、なんて言われたけれど、そんなのできるわけがない。
 君を困らせたくなくて、別れた。でも、君のことを忘れられない。
 いつまでも好きだ。

 気分転換に街に出て、ふらふら買い物した。
 休憩がてらにカフェに入った。

 ぼーっとしてたら、見えたのは。


 僕の友達と、君が並んで歩いてるところ。


 友達には、僕の恋心を伝えた。応援してくれるとも言ってくれた。

 それなのに。

 君は僕といたときとは違う笑顔で。
 僕の中に、黒い感情が溜まった。


 僕に気づいた君は、僕の友達に何か話しかけ、そそくさと逃げていった。

 怒りより、悲しみが優った。


 どうして、君の隣に僕がいないんだろう。

 どうして、君は僕に答えてくれなかったんだろう。

 君のことが好きだった。

 君のことが、大好きだった。

 君と、幸せになりたかった。


 僕は幸せになっちゃいけなかったのかな?

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